ネットワークエンジニアをはじめとして、インフラエンジニアであれば必須ともいえる資格。
CCNAはその代表格といって間違いないですが、いざ資格を取得しようとすると、
「CCNAってよく聞くけど、なんだか難しそう」
「そもそも勉強が苦手で、本当に受かるのかとても不安…」
こんな風に思ってしまう方もたくさんいらっしゃいます。
実際に書店に置いてあるのは分厚い参考書と問題集で、圧倒的なボリュームに驚いてしまうのも無理はありません。
私自身は、未経験からインフラエンジニアに転職してからおよそ1か月でCCNAを取得しました。
資格学習というのは、ダラダラと長い時間をかけてしまうと次第にやる気も無くなってしまうものです。
そこで今回は、最短でCCNAを取得するための勉強法についてお伝えしていきます!
資格学習に苦手意識のある方、CCNAにいち早く合格したい方は必見です!
また、私は未経験からエンジニア一年目において資格を7個取得することができました。
CCNA含めどんな資格を取得したのかについて以下の記事にまとめているので、ぜひ一度読んでみてください!
それでは、CCNAの勉強法について見ていきましょう!
CCNAとは:ネットワーク技術者向けの資格
まず、CCNAとはどんな資格なのかについて簡単に見ていきましょう。
CCNAは、シスコシステムズ社が提供するネットワーク技術者向けの国際的な認定資格の一つです。
正式名称は「Cisco Certified Network Associate(シスコ認定ネットワーク・アソシエイト)」です。
ネットワークの基本的な設定や運用管理ができることを認定するエントリーレベルの資格となります。
インフラエンジニア、特にネットワーク系の仕事に就くならまず間違いなく持っておきたい資格No.1です。
Ciscoという名前に聞き馴染みがない方もいらっしゃると思います。
ですが実は、ネットワーク市場における世界的シェアを有している大企業なんです!
いわゆるベンダ資格ですが、Cisco独自の技術はもちろんのこと、ネットワーク一般に関する知識を深く学ぶことができるというのが大きな利点であり、業界でも評価される理由の一つとなっています。
将来的にネットワークの仕事を専門にしないような方でも、学んでおいて決して損はないでしょう。
試験内容
概要について
CCNAについて少し学べたところで、より詳しく試験内容について見ていきましょう。
以下、試験の概要を簡単にまとめます。
開催時期 | 通年で随時開催 |
方式 | CBT方式 多肢択一式を初めとして複数形式あり。 コマンドを実際に打ち込むシミュレーション問題も存在する。 |
受験料 | 42,900円(税込)※変動あり |
出題数 | 100問前後/120分 |
合格点 | 800点/1000点(目安) 試験開始前のアンケートに答えると300点の加算 →実際には500-600点ほどが合格ラインとなる |
合格率 | 20-30%程度(公式発表はなし) |
学習期間 | 3か月程度(目安) |
CBT方式(Computer Based Testing)というのは、パソコンを使って受ける試験だと思ってもらえれば大丈夫です。つまり、紙は使わないよってことです。
ベンダ資格ということもあり、受験料が他の資格と比べてもかなり高額となっています。
それもあってなかなか再受験がしづらいため、落ちてしまうのではないかと余計不安に思う方もいらっしゃるかもしれませんね。
そんな不安に別れを告げるためにも、どんどん先に進んでいきましょう。
試験項目・出題比率
2024年6月現在において、CCNA 200-301という試験のみが実施されています。
その試験項目と出題比率は以下のようになっています。
- ネットワークの基礎(20%)
- ネットワーク アクセス(25%)
- IP コネクティビティ(20%)
- IP サービス(10%)
- セキュリティの基礎(10%)
- 自動化とプログラマビリティ(15%)
ただし、出題数が変化するように出題比率も常々変化するため、あくまで目安として考えてください。
学習前であれば全くイメージが湧かないかもしれませんが、その点は問題ありません。
ただ、ヤマを張るようなことはせずに全体をしっかり学ぶようにしていきましょう。
出題形式
また、問題形式としては複数の選択肢から問題文に趣旨に適したものを選ぶという多肢択一式がほとんどです。
しかしながら、その他以下のような問題も出題されます。
- ドラッグ&ドロップ方式:正しい要素同士の組み合わせを答える
- シミュレーション問題:実際にコマンドを打ってルータやスイッチに設定を投入する
これらは実際に学習を進めていく中で、どんなものか徐々に分かっていくので心配しすぎることはありません。
必要なのは正しい知識を身につけ、いつでも引き出せるようにしておくことです!
それさえ出来れば、多少出題形式が変わっても決して恐れる必要はないので、焦らずに落ち着いて学習していくことを心がけていきましょう。
学習時間の目安
おおよその目安ですが、計100時間程度あれば十分合格できると考えられます。
そこから逆算すると、もちろん人により差はありますが、およそ1~3か月程度あれば合格は可能です。平日と土日で分けた場合で学習時間を見積もると以下のようになるでしょう。
- 1か月で取得:平日3時間、土日5時間程度
- 3か月で取得:平日1時間、土日2時間程度
普段からそんなに学習に時間を取れないです…。どうしたらよいでしょうか。
もちろん、平日に時間を取れない方もいらっしゃると思うので、無理しない範囲で学習を進めていただければ問題ありません。
できたらスキマ時間を見つけて、参考書を読んだり問題を解き進めたりしてなんとか時間を確保していきましょう!
私は通勤電車の中では必ず参考書を広げて読んでいました。
ほんの2,3ページしか進まないとしても、1か月あたり[往復で5ページ×30日]で150ページも読めます!そう考えるとスキマ時間は意外と侮れませんよね。
私の勉強法
ここからは、私自身がどうやって勉強してCCNAに合格したのかについてお話していきます。
当時の状況
私は2023年の4月に現在の会社に転職したのですが、最初にCCNAを1か月で取る必要がありました。
あらかじめ会社から言われていたので、やるしかないという状況で学習を始めた形になります。
入社前に基本情報技術者試験に合格していたのですが、ネットワーク関連の知識はその学習時から正直苦手でよく分からなかったということもあり、かなり不安でした。
本当に1か月間、焦りと不安が常に胸の中にありました笑
今思えばそこまで思いやられる必要は全く無かったですし、皆さんには落ち着ける環境で学習して欲しいと心の底から思います。
学習の流れ
基本的には、以下の順番で行っていけば大丈夫です!
- 授業を受ける or 参考書を読む(知識の習得)
- 知識を入れた部分の問題を解く
- ある分野について何も見ずに誰かに説明する or 白紙に書き出す(復習)
- パケットトレーサーを用いてコマンドをたたく
以下、詳しく話していきます。
1. 授業を受ける or 参考書を読む(知識の習得)
私は入社直後に会社の研修で、スクールの講師から授業を受けながら学習を進めていました。
1日8時間ほどの授業を受けながら内容について学んでいった形になります。
これは正直大変助かりました。基礎知識について講師からの説明があるのとないのとでは、理解の進むスピードにおいて大きな差があります。
独学であれば、後で紹介する白本を用いて独学で基礎知識を入れていくことも出来ます。
最初に知識をいれるところは正直時間をかけたくないというのが本音です。
初めて学ぶ分野については、理解度50%もあれば十分です。
考え込みすぎず、とにかく一周して全体像をつかみにいくことを優先しましょう。
そして、「独学が苦手」「一人で勉強を進めるのが不安」という方はスクールをおすすめします。
ウズウズカレッジCCNAコースなら、4ヶ月間の学習サポートに加えてIT専門エージェントによる6ヶ月間の就職/転職サポートがついているので、「資格は一応取れたけど、転職はどうすればいいんだろう」なんて悩む必要もなくなりおすすめです。
また、受講料についてなのですが、2024年6月時点では「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業(経済産業省)」のおかげで、費用の最大70%の補助金を受け取ることでき、最大100%のキャッシュバックを受けられます!
この支援事業は転職を前提としている制度ですが、利用しない手はありません!
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2. 知識を入れた部分の問題を解く
ある程度知識を入れた後は、もちろんですが演習が必要です。
後ほど紹介しますが、黒本もしくはPing-tと呼ばれるサイトを用いて問題を解いていきましょう。
ですが、ここで一つポイントがあります。
ある分野の知識を入れたら、対応する問題をすぐに解け!!!
時々、参考書を一冊読み終わってから問題を解こうとする方もいらっしゃいます。
しかし、それだと一冊読み終わる頃には最初に読んだ内容をほとんど忘れてしまっているため、問題を解くタイミングでもう一度読み直す必要が出てくる=時間を損してしまいます。
せっかく学んだことをすぐに忘れて2度手間になってしまうのはイヤですよね。
そうではなく、忘れないうちに問題を解いて知識を定着させましょう。それが一番の近道です。
人間は、1日経つと80%もの事柄を忘れてしまうと言われています。
問題を解いて思い出すことで理解を深め、知識を定着させましょう!
3. ある分野について何も見ずに誰かに説明する or 白紙に書き出す(復習)
知識を定着させるためには復習が欠かせないということで、おすすめの復習法について話します。
それが、何も見ずに思い出す練習をすることです。
ここで質問ですが、よく言われる「理解できた」とは一体何でしょうか。
それは、自分の記憶だけを頼りに人にすらすら説明できる状態のことだと考えてよいでしょう。
例えば、CCNAの中にはルーティングの問題が多数出題されるのですが、ルーティングについて人に説明できるでしょうか?あるいは白紙を渡された際に、知っている知識をざっと書き並べることができるでしょうか?
それが出来たら、内容を理解し記憶に定着していることの証明になると思ってください。
よく人に教えることが一番の勉強になるという話があります。
理解不足であれば説明など出来ないので、誰かに教えるつもりで話してみてください。
あまり理解できていない分野の発見にもつながりますし、とてもおすすめの勉強法です。
4. パケットトレーサーを用いてコマンドをたたく
ここまでの話は、資格学習一般にもつながるような勉強法に関する大切な話をしました。
ここでは、よりCCNA対策に特化した学習ということで、パケットトレーサーという便利ツールを紹介します。
パケットトレーサーとは、PC上でルータやスイッチ、サーバなどを配置してネットワークの学習ができるCiscoが提供するフリーソフトウェアのことです。(→公式サイトはこちら)
CCNAではIPアドレスの設定やコマンドの投入をするシミュレーション問題が出題されるのですが、ルータやスイッチと呼ばれるネットワーク機器類を、わざわざ購入してまで学習するのは大きな負担になってしまいます。
そこで、このパケットトレーサーを用いることで自宅のPCを用いて簡単にネットワークを構築し、さらにコマンドラインインターフェース(CLI)を用いた学習をすることが可能になるのです。
パケットトレーサーは便利なツールですが、やりすぎには注意です!
あくまで問題を解くことを優先し、イメージをつかむための補助として使いましょう。
私は、問題を解いて理解を深めた後で、さらに実践的な学習を積むために使用していました。
一通り学習を進めてからで構いませんが、IPアドレスの設定, VLAN, OSPF, EtherChannelといった重要分野についてはパケットトレーサーを用いて実装してみるとイメージがつきやすいため、とてもおすすめです。
参考書・問題集
ここからは、実際に私が使用して良かったと感じたものを紹介していきます!
おすすめ参考書2冊
1冊目:1週間でCCNAの基礎が学べる本 第3版
最初の1冊目として非常におすすめです。初学者でも読めるようあちこちに工夫があり、概要をこれで一通り学べます。1週間と書かれている通り分量もそこまで多くはないので、まずはここから始めましょう。
2冊目:シスコ技術者認定教科書 CCNA 完全合格テキスト&問題集[対応試験]200-301
いわゆる白本と呼ばれる、定番中の定番です。
この本に書いていないことは合格に必要ない知識だと思って問題ないでしょう。そのぐらい網羅性が高く、合格のためには必携の一冊だと言えます。また、合格後の復習としても本当に役に立ちます。
おすすめ問題集
徹底攻略Cisco CCNA問題集[200-301 CCNA]対応
いわゆる黒本です。解説も分かりやすく、問題量も豊富でおすすめです。
ここにある問題が全て解けたら合格水準には余裕で達していると考えて問題ないでしょう。
おすすめサイト3選
調べものや難しい問題に出会った際に役に立つ、今でもずっとお世話になっているサイトを紹介します!
・1について:分からないことは大体ここで調べれば出てきます。
詳細な解説や豊富な図解もあり、実務に出ている人でもお世話になるようなサイトです。勉強でつまづいたらまずはここで検索すると良いでしょう。この先もきっとあなたの役に立ちます。
・2について:難しい専門用語をかみ砕いて説明してくれています。
そもそもイメージがつかない、何言ってるのか理解できないような事柄に出会った場合は、こちらで調べてみると理解できることも多いです。
ちょっとクセがありますが、未知の分野を学ぶ際には重宝しますよ!
・3について:言わずとしれたエンジニア向け資格の問題集のサイトになります。
CCNAは一部有料ですが、問題の質は高いのでおすすめです。
スマホで外出先でも利用できる点や、問題解説が非常に詳細で周辺知識まで学ぶことができる点がとんでもなく優秀なので、本の問題集が合わない方はこちらをおすすめします!
私はCCNAではあまり使用しなかったのですが、LinuCなど別試験において本当にお世話になっています。学習の進捗なども分かってとても使いやすいですよ!
注意点
本番で注意すべきこと
本番で焦ってしまわないよう注意すべき事項がひとつあります。
それは、一度解いた問題には戻れないということです。
つまり、分からない問題にチェックをつけておいて後で見直して解き直そうなんてことができないわけです。
時間制限もありますから、全く解けなさそうな問題には見切りをつけていくようにしましょう。
合格基準が60%程度であることを踏まえれば、解ける問題を落とす方がよっぽどもったいないですからね。
解ける問題を確実に解ききる。試験の攻略における大事な考え方です。
更新期間
こちらは合格してからのお話になりますが、CCNAには実は有効期間が存在します。
3年経過すると期限切れとなってしまうので、そうならないよう以下の対応を取る必要があります。
- CCNAを再受験して合格する
- 上位資格(CCNP, CCIE)に合格する
正直受験料が高いので困りますが、こればっかりはしょうがないですね。
忘れないように受験するようにしていきましょう。おすすめはもちろん上位資格を取ることです。
まとめ
ここまで具体的な学習方法について見てきましたが、いかがだったでしょうか。
CCNAではネットワークや機器に対する正確な理解が求められるため、相当量の学習が必要になってきます。
ですが、紹介した参考書・問題集を用意して学習していけば、合格は近づいてきます!
方法が分かれば、後は実践あるのみです!無理しないペースで学習を進めましょう。
ただし、CCNAは決して簡単な試験ではありません。
独学が苦手な方、不安に思われる方はスクールに通うことをおすすめします。
独学での勉強法もお伝えしましたが、私自身スクールに通わせていただいた身であり、講師の説明があったおかげで難しいネットワークの仕組み、ルーティングなどについて深く理解し合格することができたのも事実です。
気になる受講料については、補助金による合計最大100%キャッシュバックもあるので、心配はほとんどする必要がありません。
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ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事がCCNAに挑戦してエンジニアの道を歩もうとする皆さんのお役に少しでも立てれば幸いです。
これからもどんどん記事を書いていきますので、気が向いたら読みに来てくださいね。
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